ふと、4年前にかかってきた1本のクレーム電話を思い出しました。
相手は会員さんで、報酬の支払い口座に対するクレームでした。
スタッフがきちんと対応してたのですが、私に電話が回ってくる頃には
相手は言いたい事が伝わらないジレンマに声を荒げていました。
『なんでジャパンネットか三井住友なんだよ』
『お仕事の前にお約束させていただいております、弊社指定口座への送金となります』
『それは聞いたわ、だからなんでイーバンクはダメなんだ、って聞いてんの!』
『ご希望に添えず心苦しいですが…』
『メーカーの窓口みたいな対応すんじゃねーよ』
その頃は、会員さんの不公平さも防ぐため、イレギュラーな金融機関への送金は
退会時にのみ受け付けていました。業務が煩雑になるのを防ぐ約束事です。
『今月の着金なんてどうでもいい、オレが気に食わないのは、その一点張りの態度だよ!
なんでそうなんだよどいつもこいつも、聞く耳すらもってねぇじゃねぇか!』
はっとして、声の主への見方が変わった瞬間を今も覚えています。
『サービス』とは何だ。
会員さんに対する、サービスとは何だ。
チルダはお客様からの業務をきちんと納品するのが仕事なので
会員さんに対して『マニュアル守ってね』『この手順踏んでね』『これを守ってね』
っていうのは、慣れていたんです。
その慣れが、チルダのサービスに対しての要望を聞く耳を閉ざしてしまってました。
あのあと声の主と少し会話をして、近い将来ゆうちょBKとeバンク(現楽天)BKを導入する約束をしました。彼は満足げに電話を切り、私も気づかされた喜びで、電話口で何度も頭を下げていた記憶があります。
今、チルダの送金口座はゆうちょユーザーがNo1です。
あのときの会員さんは誰だったのかな。。。。
会員さんの声の真意を汲み取りながら会社を進めていける自信につながった出来ごとです。
改善したいと思っていることの意見を聞くやり方ではなく
頭をガツンと打ってくれる意見。
すっかり忘れていたのに思い出したきっかけは、先日の東京支部会。
その場におれず、実感は100%ではないのですが
先の可能性に言葉では表せない興奮があります。
チルダの知恵は会員分、未来の道も会員分。
チルダの顧問は会員さん、と胸張って言える組織にしたいです。